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財産権




皆さん、それぞれ御自分で財産をお持ちですよね。私はほとんどありませんが(泣)。 その、各人がお持ちの財産について保障しているのが財産権です。

この財産権には、二つの側面があるとされています。

一つは、国民が有する財産は、国家権力などによって侵害されることはないという ことです。もう一つは、争いのあるところですが、私有財産制つまり資本主義体制 を保障しているということです。この私有財産制の保障とは、制度的保障とされて います。ですから、社会主義体制へ移行するには、憲法改正が必要であるというのが、 多数説の考え方です。


財産権は「法律」によって制限することが出来ます。29条2項に規定されています。 このように規定されているのは、資本主義の発展に伴って、財産権を制約する必要が 出てきたからです。

問題となるのは、「法律」と規定されている以上は、条例で制限することが出来ない のかということです。

この点については、次のように考えられています。

まず法律で制限できると規定されている趣旨は、法律は民主的な手続きによって選出 された国会議員によって、国会で制定された点にあると考えられています。つまり、 国民が自ら選んだ国会議員が制定した法律で制限されるわけだから、国民は法律によって 財産権が制限されても仕方がないということです。

では、条例はどうでしょうか。

条例は地方公共団体の議会において制定されます。地方公共団体の議会は民主的な 手続きによって選出された議員によって構成され、民主的な手続きで制定される点は 国会における法律と同様ですね。

ですから、条例で財産権を制限することも可能とされています。

参考 奈良県ため池条例事件判決
最判昭38.6.26


では、次です。財産権が制限された場合に、その補償請求は、具体的な法規に基づいて 行うのが普通です。

しかし、法令にその旨の規定がない場合でも、憲法29条3項に基づいて補償請求できる としているのが判例です。

最判昭43.11.27
「直接本条3項(憲法29条3項)に基づいて補償請求する余地が全くないわけではない」

このように考えることによって、もし法律に補償の規定がなかったとしても、そのことを もって当該法律は違憲とはならないことになります。

本来は、補償規定がなければ、不十分な法律として違憲となりうるものです。でも、憲法 の規定に基づいて補償請求できるわけですから、その不十分な箇所を補うことができます。 よって、そのことをもっては、違憲とならないのです。


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