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職業選択の自由2




行政書士試験においても、公務員試験においても、職選択の自由は非常に重要な論点ですが、 その中でも一番重要と言っても過言ではない判例を、ここでは取り上げます。

職業選択の自由には、薬事法違憲判決という重要な判例(最判昭50.4.30)があります。 最高裁判所が違憲判決を出した、数少ない判決の一つです。

この法律により、薬局を開設するには、すでにある薬局から一定の距離を置かなければならないとされていました。

これはなぜかと言えば、次のような理由によります。
薬局は、当然のことながら薬を売っています。当たり前ですね。一軒薬局があると、 通常はその薬局を中心とした半径何百メートル(場合によっては数キロ)かに住んでいる人達が、 その薬局に買いに来るわけです。あまりにも遠くに住んでいる人が、わざわざ買いに来ることは、 通常は考えにくいです。

となると、もし薬局が隣り合わせで開局したとすると、単純に考えると買いに来る人が半分に減ります。

そうして、薬局が乱立したとするとどうなるでしょう。競争が激化し、一部の薬局の経営が不安定となり、 不良医薬品を供給する危険又は医薬品の乱用を助長する弊害が生じる恐れがあるはずだ、というわけです。

このような理由により、薬局を開設する場合には、すでにある薬局から一定の距離を置かないと 危険だというのです。薬は人体に直接の影響を与えます。ですから、一定の距離を置かないと ならないというのが、理由なのです。

これは、一見もっともらしいです。

しかし、よく考えてみましょう。このような距離制限は、薬局を自由に開設できないわけですから、 職業選択の自由を制限しています。このような理由で薬局を開設するという職業選択の自由を 制限できるかが争われたのです。


この判例においては、経済的自由権における合憲性判断基準につき、二重の基準をとったと言われています。

そして、薬事法に基づく薬局等の適正配置規制、つまり距離制限は警察的措置とした上で、 このような距離制限は違憲と判示しています。

判例は、確かに薬局開設にあたり、適正な距離制限をとることは憲法に違反しないとしています。

しかし、例え距離をおかずに薬局を開設したとしても、経営が不安定となったり、 不良医薬品を供給する危険や医薬品の乱用を助長する弊害があるかどうかは合理性がないとして、 違憲の判断をしています。

つまり、保健所の人が定期的に薬品をチェックするなどして、このような弊害を防止することも出来るわけです。

最後の所は、理解が難しいかと思います。

まずは薬事法違憲判決につき覚えることは、「適正配置規制は警察的措置つまり消極目的規制であること」、 そして「違憲であること」、この二点です。


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