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【 解答 】
3
【 解説 】
◆1、
甲の事件につき規定がなく、類似の乙の事件に関しては明文の規定がある場合、甲にも乙の規定を準用しようとするのは、「類推解釈」です。反対解釈とは、甲の事件につき規定がなく、類似の乙の事件に関しては明文の規定がある場合、甲には乙の規定を準用しない場合をいいます。甲には乙とは反対の解釈をするからです。
よって、肢1は妥当ではありません。
◆2
乙についてのみ規定があり、甲に関する規定が欠けているのは、甲に対する乙の規定の準用を排除する立法者の意志である、という理由から、甲に対しては乙の場合と反対の解釈を下すのは、「立法者意志解釈」です。勿論解釈というのは、法律に規定がない場合に、法の趣旨からしてみれば当然に法の適用範囲に含まれるとする解釈方法をいいます。
よって、肢2は妥当ではありません。
◆3
その通りです。なお、肢1解説参照。
よって、肢3は妥当です。
◆4
乙についてのみ規定があり、甲に関する規定が欠けているのは、甲に対する乙の規定の準用を排除する立法者の意志である、という理由から、甲に対しては乙の場合と反対の解釈を下すのは、「立法者意志解釈」です。拡大解釈というのは、条文の規定を多少拡張的に解釈することをいいます。
よって、肢4は妥当ではありません。
◆5
甲の事件につき規定がなく、類似の乙の事件に関しては明文の規定がある場合、甲にも乙の規定を準用しようとするのは、「類推解釈」です。縮小解釈というのは、拡大解釈の対概念であり、条文の規定を多少縮小的に解釈することをいいます。
よって、肢5は妥当ではありません。
以上より、正解は肢3です。
【 解き方 】
「甲の事件につき規定がなく、類似の乙の事件に関しては明文の規定がある場合」についての肢が肢1、肢3、肢5と三つあることから、これらのどれかが正解肢ではないかと、いちおうの予想がつきます。反対解釈や勿論解釈等の言葉をきちんと理解していれば正解にはたどり着きますが、それらの言葉の意味をきちんと理解していなくても、「反対」や「類推」などの日常用語の意味から考えれば、肢1や肢5は妥当ではないだろうと推測できます。
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