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表現の自由1




はじめに
今日は表現の自由を取り上げます。公務員試験においても、行政書士試験においても、 いずれの試験においても、とても重要なところです。また、表現の自由は人権の中でも、 「花形」と言われている人権です。

花形だけあって、内容も盛りだくさんです。覚えるべきことが山ほどあります。がん ばって勉強していきましょう。

まず、基本的な事柄からです。

本来は表現の自由というのは、「表現する自由」です。つまり、ある一定の表現内容 を相手方に表明し、それを送る自由を保障したものです。

昔は、表現する自由がない時代がありました。内容によっては、逮捕され、投獄され たりする時代もありました。

現代においては、そのようなことのないように、表現することの自由を保障している のです。それが、表現の自由の本来的な意義です。


この表現に自由というものは、「個人が言論活動を通じて、自己の人格を形成し発展 させるという自己実現の価値」と、「言論活動によって国民が政治的意思決定に参加 するという自己統治の価値」という二つの側面があります。

前者は、いろいろな事を知り、発表することによって自分というものを形成する個人 的なものであり、後者は、自己の意思を発表し、他者の意見を受け取ることによって 政治に参加することが可能となるので、民主政に資する社会的なものです。


現代的変容
もともと表現の自由には、発表するだけでは意味がありませんから、表現内容つまり 情報を受ける側の権利も当然に保障されているものとされていました。

しかし、昔は表現を送る側(表現する側)と、表現を受け取る側が対等の関係に立っ ていたので、表現をする側の自由を保障すれば、それで十分でした。

ところが、現代においては、マスコミが発達し、個々人が広く世の中に自分の意見を 表現しようとしても、なかなかその手段がありません。確かにインターネットの普及 によってある程度は出来ますが、テレビ局などと比べると、個人の場合たかがしれて います。

つまり一般国民は、情報などの表現を受ける側に、一方的にたたされているわけで す。

そこで、情報を受ける側の立場から、表現の自由を再構築し、受け手の権利を認める 必要性が大きくなってきたのです。

それが、いわゆる知る権利です。情報を受ける側、つまり一般国民の表現の自由とし て、聞いたり、見たり、読んだりといった自由として、知る権利が表現の自由の中で 保障されていると考えられているのです。


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